アレルギー科が併設される混合病棟での看護
アレルギーは、花粉や食べ物などの抗原に対して過剰な免疫反応が起きることです。
アレルギー反応は様々で、鼻水や鼻づまりに悩まされる花粉症、皮膚に蕁麻疹が発生するアトピー性皮膚炎まで多岐にわたります。ピーナッツバターや果物など一般に摂られている物でも、アレルギーのある患者が摂取すると、アナフィラキシーという重篤な症状を引き起こすこともあり、注意しなければなりません。看護師は、アレルギー体質の患者に対して、食生活などの生活指導を行います。
それぞれの症状が生じる部位に応じて受診する診療科が異なりますが、対症療法だけでは根治できないため、アレルギー反応に対する治療が欠かせません。
アレルギー反応として、全身に酷い痒みが生じるアトピー性皮膚炎を抱える患者は、皮膚科と併設されるアレルギー科で治療を受けることが多いといえるでしょう。
同様に、花粉症と呼ばれるアレルギー性鼻炎の患者は、耳鼻咽喉科に併設されるアレルギー科で受診します。また、目が痒くなったり充血したりするアレルギー性結膜炎の患者は、眼科に併設されるアレルギー科のお世話になるなど、混合病棟での診療が通常となっています。
アレルギー体質の患者は、抗原を摂取しないよう気を付けるか、それができない場合は薬物療法や原因物質に対抗する免疫力を上げる免疫療法(減感作療法)などで症状を軽減することになるでしょう。
どのアレルギー症状も完治に時間がかかり、筆舌尽くし難い辛さがあります。容態が急変しやすい患者を支える看護師の存在は大きいと言わざるを得ません。患部のケアだけでなく、患者の心の支えとなることも、アレルギー科の看護師に求められる職務といえます。